“IDENTIFY JEWELRY”(私を証明するジュエリー)をコンセプトにしたジュエリーブランドVERMILLIONから9月18日、ブランド2周年を祝う新作「プラネット リング」コレクションが登場。
「VERMILLIONにしかできない表現に挑戦した、2年間の集大成的コレクションです」と語るデザイナーのkonnoに、「プラネット リング」に込めたメッセージやこだわりについて話を聞いた。
――2周年のアニバーサリーに誕生した「プラネット リング」のコンセプトを教えてください。
ブランドアイコンとして存在感を放つ「ゾディアックリング」に続き、“自分だけのパーソナリティを表現できるリング”として企画したのが、今回の「プラネット リング」です。西洋占星術では、12星座それぞれを守る役割を持つ“守護星”と称される天体があります。その天体とは太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星のこと。「プラネット リング」は、その10個の天体がインスピレーション源となっています。
【12星座と守護星の関係】
おひつじ座―火星、おうし座.―金星、ふたご座―水星、かに座―月、しし座―太陽、おとめ座―水星、てんびん座―金星、さそり座―冥王星/火星、いて座―木星、やぎ座―土星、みずがめ座―天王星/土星、うお座―海王星/木星
――10型のリングはいずれも個性的で、どれを選ぶか迷ってしまいそうですね。
それぞれの天体にまつわる深淵なストーリーを掛け合わせ、一眼にはわからない、ひねりを効かせたデザインに落とし込んだのもこだわりです。リングを選ぶ際は、自分の守護星にとらわれず、自由な解釈でセレクトしてもらえたら嬉しいです。「私は牡羊座だから、守護星である火星のリング」という選び方ももちろん素敵ですが、例えば自分が憧れを抱く天体、時代の空気感を反映している天体、大切な人の守護星…など、着ける人それぞれの想いでリングを選び、自己表現を楽しんでもらえたら・・そんなメッセージを込めてデザインしました。
――それぞれのプラネットリングにまつわるストーリーや、インスピレーション源を教えてもらえますか?
(左)PLANET リング <太陽><SV925/SV925(Gold Coating)/ブラウンダイヤモンド> ¥33,000(税込)
(右)PLANETリング <月> <SV925/SV925(Gold Coating)/ブラウンダイヤモンド> ¥28,600(税込)
<太陽><月>
まず、こちらは太陽と月のリングです。占星術では太陽と月は対になった存在で、夫と妻、陽と陰、昼と夜など、相反する2つを象徴しています。ベーシックかつ滑らかな着け心地が魅力的なデザインは、俯瞰すると、それぞれの惑星記号を表すフォルムになっています。リングの正面ではなく、天面にブラウンダイヤモンドをセッティングしているのも、自分だけが感じられる密かな煌めきです。
また、どちらのリングも内側をコンビカラーで仕上げています。このコーティング手法は一つひとつ手作業で丁寧に行っており、シンプルな中にも細やかなこだわりが詰まっています。月のリングはオープンタイプなので、着ける向きを変えることで印象チェンジできるのも楽しいですね。太陽と月のリングをそれぞれ、大切な人とペアリング感覚で身に着けるのもおすすめです。
PLANETリング <水星> <SV925/K10YG> ¥38,500(税込)
<水星>
水星のリングは、“知恵の輪”のようなデザインがポイントです。水星は古くから水銀と深いつながりがあったと言われています。水銀は常温で液体である唯一の金属。さらに水星は、すばしっこくていたずらっ子なギリシャ神話の神ヘルメスの象徴でもあります。そんな流動的な液体や、捉えどころのないユニークなイメージを、トリッキーなリングに落とし込みました。2連リングとして、片方の輪を手の甲に垂らして、ダブルフィンガーリングとして…何通りもの着け方が楽しめるのも魅力です。あたたかみのある無垢のシルバーと、軽やかな10金の繊細なコンビネーションは、どんなスタイルにもなじみます。
(左)PLANETリング <金星> <SV925(Gold Coating)/キュービックジルコニア> ¥22,000(税込)
(右)PLANETリング <火星> <SV925/SV925(Gold Coating)/キュービックジルコニア> ¥28,600(税込)
<金星>
金星のリングは、愛と美の女神アフロディーテのローブを彷彿とさせる、流れるようなフォルムが特徴です。2連風リングには、地球と金星の軌道が描く薔薇のようなシルエットにちなみ、薔薇の棘をイメージしたディテールをプラスしました。煌めくキュービックジルコニアは、薔薇を濡らす瑞々しい雫がイメージ。指先を細く長く魅せるV字シルエットは、まさにヴィーナス(女神)のような優雅な手元を演出してくれます。
<火星>
火星のリングは、戦を司る軍神アーレスが持つ盾と槍をイメージした惑星記号をダイナミックにアレンジしたデザインです。力強さを感じさせるフォルムは、ボリューム感がありつつもしなやかで、スタイリッシュな印象。ゴールドとシルバーのコンビカラーにキュービックジルコニアの煌めきをプラスし、華やかな存在感のあるリングに仕上げています。
(左)PLANETリング <木星> <SV925(Gold Coating)/ルチルクォーツ/ダイヤモンド> ¥46,200(税込)
(右)PLANETリング <土星> <SV925(Gold Coating)/キュービックジルコニア> ¥22,000(税込)
<木星>
“天空のサンタクロース”と呼ばれる木星は、訪れる星座に幸福をもたらす星として知られています。木星のリングには、古くからパワーストーンとして大切にされてきたルチルクォーツを大胆にあしらいました。物事を良き方向に発展させるパワーを持つルチルクォーツで、木星が宿す壮大なエネルギーを表現しています。繊細な輝きをプラスしている、3石のブラウンダイヤモンドもポイント。石枠の裏側には“自分だけが知る密かなラッキーモチーフ”として、数字の“4”からデザインされたといわれる木星の惑星記号を描いています。
<土星>
土星は木星とは真逆で、試練を与えることで成長を促す星と言われています。土星といえば、一般的には環のイメージが強いですが、あえてそのフォルムからではなく、土星を上から見たときに現れるヘキサゴン(六角形)の渦…その神秘の現象をイメージ。俯瞰したときに六角形に見えるフォルムをデザインしました。アームを構成する三角モチーフは、土星を象徴する時間の神クロノスにちなんで、時の流れをイメージ。1箇所だけにセッティングしたキュービックジルコニアは、過去でも未来でもない、“今”を生きることの大切さを表現しています。
(上)PLANETリング <天王星> <SV925/K10YG/キュービックジルコニア> ¥35,200(税込)
(中)PLANETリング <海王星> <SV925/キュービックジルコニア> ¥27,500(税込)
(下)PLANETリング <冥王星> <SV925/SV925(Gold Coating)> ¥28,600(税込)
<天王星>
18世紀にウィリアム・ハーシェル氏によって発見された天王星は、発見当時、彼の名前を取って“ハーシェル”と呼ばれていました。そんな逸話にちなみ、天王星のリングは”H”のフォルムを採用したユニークなデザインに仕上げました。また、中性的な天体でもあるので、よりジェンダーフリーなイメージに。シルバーをベースに、キュービックジルコニアを飾った立体的な10金のトップパーツが、奥行きあるリュクスな雰囲気を演出しています。サイズ次第ですが、ピンキーリングとして楽しむのもおすすめです。
<海王星>
海王星は、その名の通り海を連想させる天体で、海の神ポセイドンと結び付けられます。そのポセイドンが持つ三叉の矛をイメージした惑星記号にインスパイアされたリングは、さざ波のようなフォルムが特徴です。包み込むような海の癒しと力強さを兼ね備えたリングは、光が降り注ぐ海面のようにキュービックジルコニアをデコレーション。他のリングと同様、経年変化でシルバーに味が出たときも美しく纏える一本です。
<冥王星>
最後は、冥王星のリングです。冥王星は太陽系の最後の天体で、破壊と再生、輪廻転生を象徴する存在だそうです。そんな永遠に続く魂の生まれ変わり=輪廻転生を“繋がり”を意味するチェーンモチーフで表現しました。冥王星はギリシャ神話で、冥界(死後の世界)の神ハデスを象徴しており、トップのスクエアモチーフは冥界への扉をイメージ。また、“太陽系の最後の天体”ということからアルファベットの最後の文字“Z”のシルエットをチェーンの重なりで表現しています。
――バリエーション豊富に揃った「プラネット リング」を、どんな風に楽しんでもらいたいですか?
単体でも存在感あるこだわりのデザインばかりですが、ぜひVERMILLIONらしく、 身に纏う方が思い思いのレイヤードを楽しんで欲しいですね。 夜空を眺め、遠い宇宙を感じていると、「あの星のように、美しく生きてみたい」という気持ちが溢れてきます。 それは、ジュエリーを身に纏う本質と通じていると感じます。 眺めるたびにそんな気持ちを思い出させてくれ、奥の方にある「心の声」を解き放てるようなジュエリー。 このリングたちが、そんな存在になれたら嬉しいです。
Interview&Text:MAKIKO AWATA