装身具のタリスマンとしての歴史

装身具のタリスマンとしての歴史

ヴァーミリオンは、「IDENTIFY JEWELRY=自己表現を支え自分への存在証明となるジュエリー」をコンセプトとしています。これは、古くからジュエリーが持ち主のタリスマン=お守りとして、人々の体だけでなく心を彩ってきた歴史から着想したものです。
本連載では、タリスマンにまつわる人々の歴史やその神秘的なストーリーをご紹介します。

「タリスマン」とは、太古の時代より人から人へと大切に受け継がれている、世界各地のお守りのこと。今もなお、人々の思想と共に、生活のあらゆる場に溶け込むようにしてひっそりと存在します。神仏、神格化された動物や植物、人の手や目といった身体の一部を象ったものから、鉱物や貝殻などの自然物、抽象的な形や文字、神具をモチーフにした物まで、タリスマンのデザインは千差万別。

魔除け、守護、癒し、美、強さ、幸運、出産、長寿…。人の願いの数だけ、タリスマンは存在します。例えば「眼」は、世界中のあらゆる地域で“魔除け”として使われるモチーフのひとつ。
インドでは扇状に広げた孔雀の羽が無数の眼に見えることから、呪いを跳ねのける守護の効果があると信じられてきました。今でも、衣装や扇、日傘などに孔雀の羽が使われています。
同じく孔雀の眼の模様に見える孔雀石(マラカイト)には、邪眼を撃退する効果があるとされて、ヨーロッパ各地で赤ん坊のゆりかごにお守りとして入れていたそうです。

眼を模した魔除けのタリスマンは、国境を越えたトルコにもあります。「ナズール・ボンチュック」と呼ばれる有名な青い眼のお守りは、不幸な出来事から身を守る魔除けとして、トルコ各地の家々で見ることができます。
神格化された動物のモチーフのタリスマンが多いのも特長です。例えば、脱皮を繰り返す蛇には不死の力があり、長寿や不死のシンボルとされてきました。また、その地の権力者は角のモチーフを身にまとうことで、魔除けや権力、強さのシンボルにしたそうです。
このように、国境を越えたあらゆる地域で少しずつ形を変えながら、暮らしに溶け込んでいます。

魔を除けるお守りとして、希望を託す依代として。
そして目に見えない自分らしさを表現するアイテムとして、あなただけのタリスマンを見つけてみませんか。

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