藤井創太「ダンスを通して手に入れたゆるぎない自分への信頼が、世界へ踏み出す原動力となる」

藤井創太「ダンスを通して手に入れたゆるぎない自分への信頼が、世界へ踏み出す原動力となる」

自分を愛するのは難しい。でも、自分自身の内なる価値に気づけていないだけだとしたら?ひとりひとりがスペシャルな存在。
VERMILLIONのコンセプトである”IDENTIFY JEWELRY”を体現する、自分を表現して生きる人へのインタビュー。

弱冠11歳で社交ダンスの世界大会で優勝し、世界を舞台に活躍してきた藤井創太さん。幼馴染に誘われたのがきっかけで、近所にある社交ダンスの教室に通い始めたのが小学校1年生の時でした。最初は週1~2回だったレッスンも、小2になるとほぼ毎日通うほどダンスにのめり込んだといいます。そんな藤井さんにとって、ダンスとは一体なんなのか。格式高いイメージがある社交ダンス界に新風を巻き起こす、若きダンサー藤井さんが纏う、圧倒的な存在感の正体を紐解いていきます。

世界大会に出場した経験が、海外志向のきっかけになった

ー小1から社交ダンスを始められたそうですが、プロを目指そうと思ったのはいつ頃からですか?

ダンス界はプロという認識が他の業界とは異なっていて、僕はまだアマチュアダンサーになります。18歳以上がアマチュア部門のカテゴリーで、そこからプロに転向する人もいます。自分でプロと名乗るとプロになる仕組みで、後々は僕もプロになるつもりです。

なぜ僕がアマチュアにこだわっているのかというと、元々海外志向で、世界のアマチュア部門の中でチャンピオンになりたいからです。だから、日本でもアマチュアでい続けています。ダンサーとしては常にプロフェッショナル思考でいますね。

海外志向になったきっかけはなんですか?

小学校から大学一年生ぐらいまで僕にダンスを教えてくれていたおじいちゃん先生が、海外に連れて行ってくれたのがきっかけです。そこからずっと、海外で頑張りたいなと思うようになりました。

小学校5年生の時に初めて海外の試合に出場したのですが、決勝まで行くことができたんです。その先生が、君の踊りは外国人にも負けていないって言ってくれて、今でも自信になっています。その時の言葉が、海外で挑戦し続けられている理由ですね。


ダンスを続けていけるのは、よき理解者に支えられているからこそ

ーダンスのパートナーとはどんな関係性ですか?

以前はチームで練習をしていたので、仲間と切磋琢磨できる環境だったのですが、今はダンスパートナーである安里ちゃんと二人で互いに磨き合うしかありません。現在のパートナーである安里ちゃんは、ダンスのパートナー史上最もストイックでプロ意識も高い人です。僕自身ダンスに対してストイックな自負がありますが、彼女は僕以上にストイックだと感じることもある程です。お互いに意識が高い分、一番ぶつかりましたね。また、僕が高みを目指すあまりに、過度な練習を要求してしまったことが実際ありました。パートナー結成から約1年経って、よりよい関係性になったと思います。



ーマネージャーさんとは素敵な関係性を築かれていますね

僕は、自分がやりたいと思ったことはすべてやってきたのですが、それを支えてくれているのが会社の社長兼マネージャーです。マネージャーも元々ダンサーだったので、僕自身のことを深く理解してくれています。練習場に通うために一緒に住んでいたこともあったので、距離感が近すぎて衝突したことがあったけれど、今はそこからいい関係性になりました。ダンス界を一緒に盛り上げたいという志が一緒なので、これからも二人三脚で頑張っていきたいと思っています。ダンスを続けていてよかったなと思います。辛くても継続することは大事です。


ゆるぎない自信がもてるのは、自分を常に磨いているから

ーダンスの独創性や表現力を上げるために、日頃から何かしていることはありますか?

自分に自信がないと、社交ダンスってみんなにかっこいいとは思ってもらえないので、セクシーだな、色気があるなと感じてもらえるように、普段から立ち居振る舞いに気をつけています。他の人からカッコつけているなと思われるかもしれないけれど、日頃からそこは意識しています。

社交ダンスをしている時がかっこいいのは当たり前なので、普段からかっこいいと思われたいですね。それがインスタの私服とかにも出ているかもしれないですね。ダンスじゃないところも見てほしいと思います。



ーご自身に対するゆるぎない信頼を感じます。どこから生まれてくるのでしょう?

自分磨きをしていると、自分に自信がもてるのだと思います。例えば、試合などのイベントがない期間に何もすることがない時の自分は自信がなくても、試合前等になるとモチベーションが上がって自信を感じます。



ーうまくいかない時はどうやって乗り越えていますか?

ここ数年は日本でしか試合に出ていなくて、全部優勝してきて、テレビにも出させていただいて、正直あまり悪いことはなかったです。僕にとって一番辛いのは、ダンスができないことで、過去にパートナーがいない期間があったのは辛かったですね。

僕は変化を求める体質なので、ずっと同じことをやるのが嫌いです。だから、海外に行きたいと考えています。自分を信じていて、直観的にうまくいくとずっと思えているので、落ち込んだ時でも次に進めるのではないかと。ダンス以外もそうですけれど、一本何か強い軸がないと、自分に自信をもつのは難しいと思います。


自分の知らないことで経験を積むと、それが自信につながる

ー社交ダンスを通して知った、自分の強みと弱みはなんですか?また、それとどう向き合っていますか?

周りの人を引き寄せるリーダー気質のところがあるのが強みではないかと思います。自分でいうのも変ですが、少年漫画の主人公的な立ち位置でやれているのかなと思いますし、それについてきてくれる人たちもいるのがありがたいです。

弱いところは、一人じゃなにもできないことですね。自分の悩みを聞いてくれる人がいないと病んでしまうと思います。友だちやマネージャーがいるからこそ、続けられています。意識が高い人と話すと前向きになれますし、周りにネガティブ発言する人がいないから、うまくいっているというのもありますね。

ー藤井さんのように自分らしい道を歩むためには何を心がければいいでしょう?また、自分を愛するためには何をすればいいか教えてください。

経験はものすごく大事だと思います。例えば、カラオケに行ったことがない人がいたとしたら、それだけで周りとの会話に入れなかったりと、知らない世界があるじゃないですか。悩みがある人は自分の知らないことで経験を積むと、それが自信につながります。僕の場合でいえば、バレエや歌舞伎などのショーが刺激になります。何かにトライする気持ちが大事です。やらないと何も始まらないと思います。


ー藤井さんにとってジュエリーはどんな存在ですか?

ジュエリーは、自分にとってのお守りで、自分を表現するものです。人からいただいたり、自分で買ったりすることが多いのですが、緊張する場面や大事な場面で身につけると、自信になったりします。

ジュエリーを身に着けることで、キラキラした自分になれるのが好きです。逆にジュエリーをつけていないと、裸みたいに見えるので、つい、つけたくなっちゃいます(笑)。

僕は基本的にお風呂に入るときも寝る時も外さないので、身体の一部ですね。

応援してくれる親友の分まで世界の舞台で活躍したい

―SNSなどで積極的に情報発信されていると思いますが、それはなぜですか?

若い世代に常に注目されるような存在に社交ダンスがなってくれれば、ダンス界が活性化すると思います。格式高い古いイメージを取っ払いたいです。

僕にダンスを始めるきっかけを作ってくれた大切な親友は、将来のことを考えた結果、ダンスを辞める決断をしました。高校生まではお互いに切磋琢磨をしていて、海外の試合でも二人で、1位、2位をとったこともあったほど優秀なダンサーです。以前、一緒に飲んだ時に、僕に全部託したと泣きながら言ってくれたことがありました。彼がきっかけで自分の人生が前進していくことが多かったので、彼のためにもこれからも世界の舞台を目指して、ダンスを頑張ろうと思っています。

着用アイテム

-Profile-
藤井 創太 Fujii Sota
幼少期から日本随一のジュニアダンスチームにて修行を積み、ジュブナイル部門(11才以下)では世界大会で優勝。日本最高峰の大会「三笠宮杯全日本ダンススポーツ選手権」ではラテン部門にて2016年から出場した5回の大会で全て優勝。業界最大手のダンス専門誌「ダンスビュウ」の表紙も飾る、トップ社交ダンサー。

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